CHAOS;HEAD

物語はここから始まる

科学アドベンチャーシリーズ、この言葉を聞いてオタクの人なら大抵の人は知っているでしょう。今や大ヒットゲームメーカーとしての地位を獲得して徐々に確かな地位を築き上げている『ニトロプラス』と、株式会社MAGESが運営している『5bp.』ブランドからのゲーム作成依頼によって、2008年から始まったゲームシリーズのことを指しています。ですが、正直な話、この第一弾に関してはそこまで知名度をあげることはなかった、といっても仕方がないでしょう。元々ニトロプラスが創り上げるゲーム作品というものはかなり独特なものが多いために、中には受け付けることがどうしてもできないという人がいるからです。しかしそれでもシリーズはその後大ヒットを記録することになる。

それは2009年に発売された科学アドベンチャーシリーズ第二弾として世の中に登場した『Steins;Gate』がその特質な内容から今までニトロプラスとは縁の無かったファン層を獲得することに成功し、一躍大ヒットを記録することになった。第一弾の作品である『CHAOS;HEAD』も設定などには定評があったものの、ゲーム作成のテーマとなった青少年達ならこれを好む作品傾向『エログロナンセンス』という妄想作品を作りたいというのがそもそもの企画の発端でした。否定をするつもりはないのですが、個人的にはグロイ映像や表現に関しては過度にきついものはどうしても受け付けることが出来ない。だからこそ、そういう表現を見ても抵抗感のない人、更に設定に対しては中二病設定を好んでいたファンからは大いに受けたことでしょう。ゲームが発売された年にはアニメ化もされましたが、やはり内容がかなり異色的でなおかつグロイ表現を行なっていることもあって、この当時はそこまで作品自体が売れなかった、と認識してよろしいでしょう。

出だしこそつまずいたものの、続編となるシュタゲに関しては驚異的なヒットを繰り出すことになり、更にアニメ化も決まってその2クールで何かと話題を振りまくことに成功していき、原作ゲーム、アニメBlu-Rayなどの商品も大ヒットを記録することになり、第一弾の不良債権を回収どころか大黒字になるように会社の地名と業界においての評判もうなぎのぼりになったことでしょう。そしてシュタゲの大ヒットを逃さないといわんばかりに続編となるゲームの発売、発売媒体を変えての再リリースなどの戦略的展開を繰り返していくことで、今まで作品を知らなかった人々をこの第一弾にまで引き込むことに成功したのだった。

終わりよければ全てよしという言葉がある、まだ終わっていませんがそれでも第一弾の頃と比べたら商品の売れ行きも圧倒的に異なるようになり、その後シュタゲが劇場用アニメとして公開されてこちらも大ヒットを繰り出すことになったことで、5bp.とニトロプラスのゲームシリーズは今後も目が離せなくなったという点で、大成功を記録し続けているといって良いでしょう。

シリーズの世界観は続いている

さて、この科学アドベンチャーシリーズという作品ですが世界そのものが実は時系列的にも続いている設定になっています。このカオスヘッドの世界を基準にして、その後続編となるシュタゲは前作の1年後の話となっています。そのため、世界がつながっているということはゲームをするのなら続けてする必要があるのかと思いますが、世界観が繋がっているので必ずプレイしなければいけないということでもないでしょう。シュタゲをした人が前作のカオスヘッドをプレイしたことのない場合はもちろんプレイすることになると思いますが、カオスヘッドはテーマどおりかなり特異な物語ということもあって体製のない人がいきなりプレイすると、トラウマになってもおかしくないレベルとなっている、そういっても問題ないでしょう。

テーマとなっているエログロナンセンスですが、確かにパソコンゲームということもあって通常のゲームソフトよりも明確にグロイ描写を表現できるからこそ5bp.はニトロプラスに依頼したということになります。どうしてニトロプラスなのか、ということですが元々アダルト系のパソコンゲームを多く作っている会社だということもあって、性描写や暴力描写に関してパソコンゲーム業界から定評のある作品を多く作っていたということもあって最適だと判断したのでしょう、まさにその通りなわけでありますが。

カオスヘッドも確かに少女達との恋愛表現が盛り込まれていますが、対象年齢が15歳以上という設定が設けられているため、直接的な内容はないものの若干臭わせる程度にとどめて作品の進行が展開していくことになっています。アダルトチックな表現もそうですが、時にはこれでもかというくらいのグロイ表現をぶちかましているところもあるので、そういうところを見てプレイすることを断念してしまう人も多かったことでしょう。

内容はもちろん完璧

確かにグロイ表現が沢山多いこともあって中々好むことができないという人もいるかと思いますが、シナリオという面に関しては面白いという太鼓判を押せます。元々持ってきているテーマとして中二病というものを持ってきているので、こういう設定を好んでいるオタクたちにとっては最高のネタとして見られるでしょう。おまけにこの頃から徐々に出ていた一人の少年に対して複数の少女たちが好意を寄せているハーレム展開、となっていることもコアなファンの心を掴んだことでしょう。今では逆にハーレム形のネタを使いすぎてしまって読者や視聴者層からすれば飽きてしまうという結果を導くことになってしまったので、この頃はまだそこまで極端に嫌悪感を抱くような人が少なかったことも幸いだった、と言えるでしょう。

それでも内容についての評価は非常に高く、ありがちな設定のようでストーリーはかなり濃密に作られたバイオレンス調の世界となっていることも評価の高い要因であるといえます。当時はヒットここできなかったものの、その後作品に対しては好意的な意見を散見することも多く、特にアニメ版に関してもそこまで極端に下がった評価を下されていないところを見れば、その理由も納得できるのではないだろうか。この作品はグロさ加減がかなり良い味を出しているので、そこから主人公の非現実的な日常を見事に演出しており、作中で行なわれる連続殺人事件の表現に使われることになる殺し方の様子を見て唖然となった人もいるでしょう。

とは言っても、普通に人が死んだりしてその死体の絵が出てくる内容ということになれば苦手な人には萎えてしまうでしょう。体制が低いことを認識している、もしくは治とかを見るのに抵抗を覚えることがある場合にも見るのは控えたほうが良いでしょう。そういうことを考慮して、どうしても見たいという人は是非とも一度プレイしていただきたい作品となっていることは保証できます。

物語のあらすじ

ではここでカオスヘッドの物語のあらすじを紹介して行きましょう。

現代の東京の渋谷にて『ニュージェネレーションの狂気』という不可解な猟奇事件が連続して発生してました。その殺し方は一様に常軌を逸しており、その度に世間は震撼することになる。そんな時渋谷に在住している引きこもりの高校生『西條拓巳』はある日、インターネットをしているとネットのチャットで知り合った『将軍』と名乗る人物が』掲載したニュージェネレーションの事件を思わせるような残酷な画像を投稿しているところを目撃する。その翌日、拓巳は将軍が投稿した画像とそっくりの凄惨な殺人現場に直面することになり、それを気に拓巳の世界は急激に変化していくことになる。それは果たして拓巳の妄想なのか、はたまた現実なのか、全ての物語の歯車が動き出すことになる。

簡単にストーリーというものを説明していくと、流れは概ね上記のとおりと言っていいでしょう。まぁあれです、よくある定番の巻き込まれ主人公がとんでもない事件に遭遇して、そこから美少女達とあんなことやこんなことをしながら、事件の謎を追っていくという感じです。でも内容はひどく重厚な構成をとっているので、ただの少女と恋愛するだけのゲームかと言えばそうでもないんです。

後ほど詳しく書きますが、猟奇殺人事件というものが発生するのですがその殺され方が実にえぐいというか、まさに言葉通りの殺され方を被害者はされているわけです。私もゲームとアニメ、どちらもプレイ済みですが正直一目見たときは吐き気をもよおしました。フィクションとは認識しているのですが、それでもこんな殺され方をよくシナリオを書いた人は思いついたなぁということを思いました。現実にそんな殺しが起きたら、間違いなく夜間の外出禁止令というものが発令されてもおかしくないでしょう、それほど凄惨な殺され方をされたという展開が起きているのです。そういったすぷらった表現が含まれているため、PC媒体の発売当初は15歳以上対象という制限だったものが、Xbox360版のモノでリリースされたときには18歳以上対象という、R-18指定を食らったわけであります。このR-18というと大体の人がアダルト内容を連想すると思いますが、そうでもないんです。代表的なものでバイオハザードもあちらは時々その過激な内容からレーティングを行なう協会から対象年齢の制限をあげるようにと査定されています。このカオスヘッドも確かに直接的な性描写はなくても多少はあります、しかしそれ相応にグロテスクな内容も含んでいることもあるので、18歳以下の青少年達には不適切内容であると判断されたのです。

こればっかりは仕方ないと思いますが、それでも内容は面白いと感じられるから不思議なんです。殺され方云々という問題ではなく、一個のゲームとしての完成度として考えたときにはそのクオリティの高さに圧巻することになる人も多かったでしょう。この頃から知っている人走っているゲームブランドとして活躍していたニトロプラスの真骨頂、とも言える内容です。